【サクラマスジギングの話】ジャークのやり方

釣り

 冬の北海道で人気の釣りの一つがサクラマスジギング

 そのしゃくり方(ジャーク)についてまとめてみました

サクラマスジギングの考え方

 サクラマスのジギングにおいてジャークのポイントとなるところは

  1.  ジャークの強さ(≒速さ)
  2.  ジャークの幅(ストローク幅)
  3.  ロッドを戻す(降ろす、下げる)速さ
  4.  巻くタイミング

で、これによりジグの

  •  ジグが飛ぶ量(横を向く量)
  •  フォールのタイミングや速さ

が変わります 

 ジギングは積極的にロッドアクションなどで、ルアーの動きをを変化させる釣りです
(能動的)

 反対にロッドアクションでルアーの本来の動きを引き出すのが、ただ巻きやロングステイ、フォールの釣りとなります
(受動的)

 ジギングはこちらから動きを与えなければ釣果アップが難しい釣りだと思います

 自分がジグをどうアクションさせたいのか、目的を持ってロッドを動かせると、釣りに再現性が生まれます
 再現性が生まれると、「釣れた」ではなく「釣った」となり、それがこの釣りの醍醐味だと思います

  •  何をどのように調整するのか
  •  調整すると何がどう変化するのか
  •  その時、何を考えているのか

について次のとおりまとめてみました

ロッドアクション

❶ ジャークの強さ

 ジャークの強さを調節するのは、ジグの飛ぶ(跳ねる)量を調節するためです

 通常、上方向に引っ張られたジグは、頭を横方向に向こうとします
 ラインが引っ張られている間は、横を向こうとしたジグが真っ直ぐに引き戻され、結果的に泳ぐように見えます

 その引っ張る力がなくなった瞬間に、ジグは慣性で横を向いて傾きます

 その角度が、30〜40度にするのか、90度向くのかを調整します

 ジャークする時の力加減については「弱・中・強」の三段階で大丈夫です

 それぞれの力加減は

  •  「強」はジグが完全に横を向く程度
  •  「中」はジグが30〜45度くらいに傾く程度
  •  「弱」は頭を少し振る程度

 この力加減を確認するため、水面近くでジグをしゃくり、ジグの動きを確認してみます

 「釣りする前に、しゃくってジグの動きを確認する」
と聞いたことがあるかもしれませんが、私はジグの動きというより、自分の加減を確認するものだと思っています
 市販されているジグはテスターの方達が釣れる動きを作ってくれているので、その動きを引き出せるように頑張ります

 この力加減ですが、釣りを始める際は、表層より強めにジャークします
 ジグを深く沈めるほど、または潮流が早いほど、ジグに力が伝わりにくいからです

 少し強めにジャークをすればほとんど問題ありませんが、ジグをうまくジャークできているかは、ジグのフォールタイミンで判断します

 ジグが見えなくても、表層で見た時と同じにタイミングでラインが引っ張られていればOKです
 ジャーク後、ジグが落ちるまでの時間(対空時間と言ったりします)が長ければ「強かったかな」などと考えて調整しています

 ジグを「飛ばす」、「跳ねさせる」などと表現するのは、この力加減っでジグがぴょんと飛ぶくらいに調整しているからだと思っています

 「強」は猫、「中」はウサギ、「弱」はリスとかのイメージで跳ねさせています

❷ ジャークの幅(ストローク)

 ジャークの幅(ストローク)も3段階に分けて考えていますが、分け方は「長・短・極小」という感じです

  •  「長」はロッドを一番下げたところから一番上まで持ち上げます
     できるだけ長い幅、ジグを持ち上げるイメージです
  •  「短」は「長」の半分くらいの幅で
     ポーンとジグを放り投げるイメージです
  •  「極小」はごく短く、クンっという感じで
     ジャークというより強めのトゥイッチのイメージです

「長」はロングフォール

 「長」はジャークを上から下まで一番長く使います

 ジャークが長いとルアーのフォール時間を長く取れることになります

 リールを巻く量でも調整しますが、まったく巻かず、同じ層を誘い続けることもできます(ヨーヨー釣り

 魚の反応がフォールに対して良い時に使いますが、使用頻度は多くありません

 しかし、魚の反応する棚が狭い範囲で決まっている時や、疲れた時などは、巻かずに同じところをゆっくりしゃくっていると意外に釣れます

「短」はメインで使う鉄板のジャーク幅

 「短」のジャーク幅はフォールの幅が短くなります

 フォールが短い分、「上げの釣り」と言われるジグが上方向に泳いでいくアクションで使われます

 注意点はジャークの開始位置でジグのアクションが変わることです

  1. 一番下げたところから水平まで上げる
  2. 水平から一番上まであげる
  3. 「1」と「2」の中間

 ロッドは当然しなるので、入力した力が全てジグに伝わるわけではありません

 ロッドが下がっている「1」はロッドが弱い力で曲がることから始まるので、伝わる力が逃げやすくなります
 「2」、「3」ロッドが上がっている分、すでにルアーの重さでロッドがしなっているので、入力する力が伝わりやすくなります

 ロッドを立て気味でアクションさせた方が、入力した力が素直にジグに伝わるので、操作は簡単になると感じます

 ロッドを下げ気味でアクションさせると、ジグに力が伝わりにくくなるので、ルアーが潮流の影響などで暴れすぎる時などに有効になります

「極小」は追わせるアクション

「極小」のジャークは、ジャークというよりトゥイッチという感じになります

 ほぼフォールする幅はなく、ジグの頭を振って、上の方に泳がせるアクションになります

 渓流などで、ミノーにトゥイッチを入れながら巻いてくることを縦に行います

 ただ、トゥイッチと言ってもジグは100〜180gのジグなのである程度力を入れないとアクションしないので、力加減は少し強めになります

 リールを巻く動作に合わせてロッドをしゃくる、素早いワンピッチジャークをします
(ジャカジャカ巻き)

 使い所は、魚からの反応がない時に、メインのジャークと組み合わせて使います

 例えば、最初のフォールで任意の棚にジグを沈めた後、最初の数巻きだけこのアクションをして、派手な動きで魚に見つけてもらう、追ってもらうなどし、他のアクションで食わせるようなイメージです

 ロッドの持ち方でコンビネーションジャーク

 ジャークの幅を最大限使いこなすにはロッドの持ち方も重要になります

 オススメの持ち方は2フィンガーか3フィンガーでロッドを持ち、バットエンドをひじの下に当てる持ち方です。
 この持ち方であれば、ロッドを下から上まで高く立てることができるので、ジャーク幅を最大限利用することができます

 ロッドエンドを脇に挟む持ち方が全くダメなわけではありません
 この持ち方だとジャークの幅を上まで使うことがやりにくくなりますが、ロッドをした方向でアクションさせる分には一番楽なやり方です。     

 しかし、ジャーク幅に余裕があると、ジャークを組み合わせることができます

 たとえば、ジグを沈めた最初の3巻きくらいを、極小のジャークで魚に見つけてもらい、短いジャークの食わせアクションで誘い、潮目を感じたところで、長いジャークからのロングフォールを入れるなどです

 他にも、脇挟みの楽なしゃくりで、魚の反応が出るまで体力を温存し、魚の反応があったり、同船者にサクラマスが釣れたりすれば、持ち方を変えて集中するなどできます 

 どちらの持ち方でもジャークができるようになるのがベストです
(さらに言えば両手で同じようにジャークできると疲労を分散させることができます)

❸ ロッドを戻す速さ

 ジャーク後のロッドは次のジャークのために戻す(下げる)のですが、そのスピードとタイミングを調整します

 目的は

  •  トラブルの防止
  •  ラインテンションの調整

 まず、ラインが引っ張られる速度より圧倒的に早く下げることはNGです

 ラインがたるみすぎると、風などの影響でティップにラインが絡むことがあります
 その時に魚がかかれば、フッキングでロッドが折れてしまうことがあるので注意が必要です

 ラインテンションの調整についてですが、ラインテンションを緩めるとフリーフォール、テンションを張るとテンションフォールとなります

フリーフォール

 ラインは緩めすぎないが、ジグの沈むスピードに影響がない範囲でロッドを下げると、フリーフォール状態になり、ジグは横に向きやすくなります
 ジグが横を向くと、ひらひらと木の葉のように落ちていくため、フォールは遅くなります
 また、ジグがアクションしているということなので、アピールも強くなります

テンションフォール

 ガッチリぶら下がるほどテンションをかけるのではなく、ほんのすこーしだけテンションをかけます

 テンションをかけると、ルアーは真っ直ぐになる力が加わり、ジグは縦方向の姿勢をキープします

 結果、テンションを少しかけた方が姿勢が安定しフォールが早くなります

 ストンと魚の目の前から消えるように落ちるのに反応がいいことが多いです

 また、ゲストが多い棚をすぐに通過したい時も、フリーで落とすより早くジグを落とせるので、ゲストが針掛する前に突っ切らせることもできます

フォールの使い分けとコツ

 このバタバタと落ちてアピールするのと、ストンと視界から消えるように落ちるのを使い分けたりコンビネーションさせたりします

 テンションの量はティップの曲がり方が一つの目安となります

 ロッドを下げる時ラインが弛みすぎないが、ロッドティップが曲がらないように下げれば、テンションがかかっていないフリーフォールで、ティップが曲がっていればその分だけテンションがかかっているフォールになります

 ロッドを下げるタイミングも工夫のしどころです

 ジャークした際、ロッドを下げるのを一瞬止める つまり少しだけテンションを加えるとフォールが速くなります

 ロッドを一瞬止めた後、テンションフリーにすれば、ジグは最初にストンと落ちるが、その後はテンションが掛かっていないので、ジグが横を向きやすくなります

 ジャークで横を向かせるのではなく、フォールで横を向かせるアクションになります

 このアクションは、テンションフォールからフリーフォールに変わることにより、下の方にストンと落ちるジグを魚に追わせ、直後にジグが横を向くことにより食わせることを狙ったコンビネーションとなります(ロングフォールで出しやすい)

❹ 巻くタイミング 

 リールを巻くタイミングを変えてフォール幅を調整します

 この巻くタイミングや量を変えることで、ジャークの時のジグのスピード(結果的に横に飛ばす量)やフォールの量を調整します

 巻くタイミングは主に3つ

  1.  ロッドを下げる時に一回巻く
    (フォールが短かくなる)
  2.  ロッドを上げる時に一回巻く
    (ジャーク時のルアーの動きが多くなり、フォールも長くなる)
  3.  ロッドを下げる時に半分、上げる時に半分巻く
    (「1」と「2」のいいとこ取り)

「1」はフォールを減らす上げの釣り

 フォール幅はリールのクラッチを切らない限り、ロッドを下げた量しかフォールできません
 ロッドを下げる時にリールを巻くと、フォールの量が減るというわけです

 結果的にジグが上昇するペースが高いため、サクラマスの棚を素早く探ることができます

 釣り始めはこのアクションで、その日の状況やサクラマスの棚を探ること多いです

「2」はフォールの幅と上に泳ぐ幅の両方が最大

「2」はロッドを上げる時にリールを巻くので、ジグが上がる量とスピードが上がります

 ジグが上方向によく泳ぎ、フォールの幅も最大にとってアピールできます

 ただし、ジグのスピードが速い分、ジグが暴れやすくなります

 巻くタイミングをずらし、ジャークの直前にリールを巻く、リールを巻いてからジャークするなどして調整します

「3」は中間

 そのまんま「1」と「2」の中間のアクションとなります

 青物ショアジギングなどで使うオーソドックスなワンピッチジャークがこれに当たります

 「1」と合わせて、よく使うのはアクションです

 ただし「1」と「3」はしっかり使い分けた上でよく使います

 「1」と「3」の最大の違いはリフトの際にリールが巻かれるかどうかの違いです

 リフトされたジグが大きくアクションするか小さくアクションするかを使い分けます

ハーフピッチ 1/3ピッチ

 基本的に1ジャークにリール1回転のワンピッチジャークですが、リールを巻く量は半分にしたり1/3にしてより細かく棚を探ることも有効です

 逆に巻く量を2回転にしたりはあまりしません

 全く意味がないとは思いませんが、それよりも棚を維持することのほうが重要だとおもいます 

実績の組み合わせ

 次のはオススメの組み合わせ例です 

上げの釣り

 ジャークの力は「中」、幅は「短」、巻くタイミングは「1」のジャークです

 ジグが完全に横に向かない程度に飛ばし、フォールを少しだけ入れて、ジグを上に踊らせて泳がせる巻き方となります 

 ペースはジグがフォールして、ロッドがしなりきったタイミングでしゃくります

 「1、2、1、2、」と数え、1の「い」でロッドをしゃくり上げて「ち」でほんの少しロッドを戻す(この時にロッドが真っ直ぐに伸びる)
 ロッドを戻すと言っても2〜3cmくらいのイメージ
 ロッドが真っ直ぐになるということはテンションが抜けているというこで、このテンションが一瞬抜けることによりジグに横を向かせます

 2でリールをひと巻きしながらロッドを下げる(ジャーク時は巻いてない)

 ロッドの振り幅は時計の針で4時から1時くらいまでの縦気味が基本に
 そのため、ロッドエンドは脇挟みではなく肘の下になります

 どんなジグでも使える基本的なアクションです

上げの釣りⅡ

 「上げの釣り」ほぼ同じですが、巻くタイミングを「3」にします

 リフトする時に半回転リールを巻くので、リフトスピードがあがり、ルアーがよく泳ぎます

 フォールの時に半分しか巻かないので、フォールが少し長くなります

 これだけの違いで反応が変わるので、どちらも必ず試します

 この場合はこっち というのはありません
 両方試して、反応のいい方を使うということです

フォールの釣り

 ジャークの力は「中」、幅は「長」、巻くタイミングは「3」のジャークです

 ジャークは2〜3秒かけてゆっくり長めに行い、ロッドを下げる前に一瞬ロッドを止めます

 その後、ロッドを下げる際に半分巻くか、もしくは巻かずにロッドを下げます

 ジグをフォールさせる時にテンションフォールからフリーフォールに移行させ、下方向にストンと落ちるジグを魚に追わせ、横を向いたジグに食わせるイメージです 

 センターバランスのジグが横になりやすいのでオススメです

ジャカジャカ巻き

 ジャークの力は「強」、幅は「極小」、巻くタイミングは「3」のジャークです

 ジグをほとんどフォールさせず常に上方向に泳がせるアクションとなります

 このアクションは食わせのアクションというより魚を寄せるアクションになります

 単独で使うのではなく、上のアクションと組み合わせることで力を発揮します

 また、棚が深い場所や二枚潮などがあると、沈んだラインは大きくたるみます

 その時にこのアクションを4〜5回入れると、ラインをまっすぐに張れるので、ルアーにアクションを入れやすくなったり、フッキングが良くなります

 ラインがまっすぐになっていないと、力が十分に伝わらないので、魚がかかってもフッキングが決まらなかったり、バラしやすかったりするので、深場を攻める時は重要なテクニックになります

 あと、移動などでジグを回収する際にもジグを泳がせることができるので、魚がヒットするチャンスが最後まであります

北海道の冬にオススメの釣り代表

 サクラマスジギングは船を予約しお金を払ってする釣りなので、敷居は高い方だと思います

 しかしながら、北海道の冬の釣りはどれも過酷です

 真冬の夜釣りでカンカイの投げ釣りは寒すぎます
 猛吹雪の中で竿を振ることもある島牧の海アメは寒すぎます
 氷上のワカサギ釣りはテントや暖房類がないと寒すぎます(あと、荷物を運ぶのが大変)
 一発大物狙いの冬のロックフィッシュは釣果が寒すぎます

 サクラマスジギングも寒いのは寒いですが、釣果は比較的安定してますし、満足度は高いかと
 また、時期も場所を選べば冬から春までと長期間楽しめます

 12月から1月の羅臼のサクラマスジギングでは、ゲストで釣れる鱈にはタチが入っているものもありますし、メガホッケは他の地域より味が段違いです

 2月に入れば函館や恵山で大型のサクラマスが狙えますし、春には積丹でも大型が狙えます

 タックルも、ブリや根魚ねらいのライトジギングに流用できますので、費用対効果は決して悪くないと思います 

 ぜひ、挑戦して美味しいサクラマスをゲットしてください。

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