基本的なアイナメのスペックの話 これにシーズナルパターンを足して魚の居場所を探していくがシーズナルパターンは次回（長いから）
アイナメの適水温
媒体により若干違うが、北海道でだとおおむね水温８〜２５℃くらいだとアイナメが釣れるはず
これは、アイナメ自体が活動できる温度という意味ではなく、足元で水温を測って、これくらいならアイナメがいる可能性があるという温度
測ったのはあくまで表層温度
自分がアイナメを釣った範囲での表面温度がそのくらいだったと言う話です
北海道では一年中アイナメを狙えると言うが、それは北海道が広すぎるから
日本海、太平洋、オホーツク海と水温や性質が違う海に囲まれているし、津軽海峡や噴火湾でも釣れる魚種やその時期に違いがある（性質の違う海に囲まれているのでどこかで釣れるみたいなノリ）
普段、自分が行く釣り場で１年中釣れるかと言われれば、難しい時期もある
とは言え
- 函館近郊の道南日本海でアイナメが釣れてくる時期の水温は８〜９℃
- パワーオーシャンカップが森町で開催され、多数のアイナメが釣れていた時の水温が１８℃
- アイナメの産卵が始まる温度が多くの媒体で１７℃とされている
ところを見ると、釣りがしやすいくアイナメが元気（高活性）なのは１２〜２０℃くらいかと
北海道の冬では水温２〜３℃しかない漁港でアイナメが釣れることもあるので、低水温には強いと思う
表層の水温が２５℃でも釣れたことはあるが、これはアイナメにとって限界の温度に近いと思っている
アイナメは浮袋がない
水圧の変化に強い
魚は最低限の力でその場に留まるために浮袋がある（中性浮力の調整）が、アイナメにはそれがない（他にもカレイ、ヒラメ、ホッケ、アンコウなども浮袋がない）
そのためか、水圧の変化に強いと言われている
船で釣りをすると、ソイ類は深場から釣り上げると浮袋が口から出てきたり、目玉が飛び出したりして動けなくなってしまう
アイナメは同じ深さから釣り上げても最後まで抵抗を続けるほど元気
海底からルアーを回収した際に猛スピードで追いかけてそのまま食いつくことがあるほど上下のお動きに強い
アイナメ（ヒラメも）は、素早いリフト中でも追いかけて噛みついてくる
浮袋があっても普通のリフト＆フォールの高さくらいの変化は影響がないはずだが、リフトよりはフォールで食いついてくると思われる
浮袋がある魚は気圧の変化に弱いと言う話を聞いたことがある
晴れたり降ったりを繰り返す不安定な天気がダメらしい（安定していれば晴れだろうと雨だろうと大丈夫：細かい変化を繰り返すのがダメらしい）
耳が悪い？
浮袋には音を増幅する効果があるらしく、浮袋がある魚は耳がいいと言われている
アイナメにはそれがないので耳が悪いのかというとそうでもない
次の側線の話に続く
ちなみに、魚は声を出してコミニュケーションをとっている可能性がある
フグの歯軋りとかではなく、内部の骨を振動させたり、筋肉を振動させたりして意図的な音を出している
アイナメにもその研究があり繁殖期にそれでコミニュケーションをとってる可能性があるらしい
浮袋は共振して音を出す、もしくは増幅させている可能性がある・・・らしい
アイナメには浮袋ないけどｗ
アイナメの側線
側線は水中の音波や水流・水圧を感知する器官
アイナメの側線は５本あり、浮袋がない（耳が悪い）ため、それを補う形で５本ある・・・
わけではないらしくし、５本のうち４本は機能してないのではないかと言う話も
側線自体、まだ分かっていないことも多いらしいが、少なくとも音だけを感知している訳ではないのは確か
実感としてはセンサーやソナーに近いのではないかと思っている
でなかったら夜、濁った海のブロックの穴にワームぶち込んだ瞬間にアタリがあるのおかしくない？と言う感想
温度と酸素濃度
アイナメは温度変化に弱い
というか敏感なのだと思われ、適水温を求めて移動している気がする それも時間単位で
例えば春に日中の温度が上がれば、浅場に来て餌を食べ始めるが、日が沈むと途端にアタリがなくなる（おそらく温度が下がると穴に隠れてジッとしているか、水温が安定する深場へ行く）
夏だと朝マズメにアタリが集中するが、日が昇って暑くなるとアタリがないかアタリがある場所が全然変わってしまう
浮袋がない分、大きな移動の負担が少ないのではないかとも思う
また、酸素濃度の変化にも弱い
他の魚種でも言われるが、水温が上がると酸素濃度が低下し、酸欠になりやすい
一般的に、夏の方がリリースが難しく、冬は回復が早いと言われる
ロックフィッシュの大会では車内にライブウェルを置き、エアポンプを使うと思う
車内の温度が上がると、暖かい空気をエアポンプで水に当てていることになるので、温度が急上昇する（クーラーボックスを使っていても温度が上がる）
水温が上がった上で、酸素濃度が上がりにくくなるので、死んでしまうことが多くなるので注意
とくにアイナメは他の魚より弱るのが早い
その為かは分からないが、アイナメは自分の適した環境を求めて移動する範囲が広いと感じる
1日の中でも餌の量、水温、酸素濃度の変化でいる場所といない場所がはっきり分かれる傾向がある
まとめ
アイナメは環境変化に強い方の魚ではないが、移動能力が高く、場所的に好きなところと嫌いなところがはっきりしているように感じる
群れを作って生活する魚ではないが（単独生活）、大型の個体を中心に準ずるサイズの個体が数匹集まって生活するらしい（スポーニングは別）
このような生態からもどんどん移動して釣りをしていくランガンスタイルが有効なのがわかる
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