ただ巻きとは、ルアーフィッシングにおけるロッドアクション・リーリングアクションの一つで、「ただ巻いてくるだけなので初心者にも簡単にできて、効果的な釣り方」と言われる。
それでも、私が初挑戦の時は、
- リールを巻く速さは合ってる?
- 他にできることはないのか?
とずっと「??」な状態だった。
特に誰かに教わることもなく、詳しく解説も見ることがなかった。
「ただ巻くだけじゃん」と言われらばそうなんだけど、何匹か釣るまでは、自分のやってることが正解か分からず、無駄な時間を過ごした。
最近は、ただ巻くだけではないただ巻きのコツも分かってきたと勘違いしているのでその勘違いについてまとめてみた。
海サクラやヒラメ、ロックフィッシュなどでオススメ
そもそもルアーフィッシングのアクションには何があるのか
リーリングアクション
主にリールの巻き方の変化を主体にした分け方
「ただ巻き」「ストップ&ゴー」「デッドスロー」「放置(ほっとけメソッド)」「デジ巻き」
が該当していると考えている。
ロッドアクション
ロッド(釣り竿)の動かし方を主体にした分け方
「トゥイッチ」「ジャーキング」「ダーティング」「リフト&フォール」
など、ロッドを上下させたり、弾いたりして、たるんだ糸を回収のために巻いてくる。
複合アクションの「ワンピッチジャーク」
ロッドを一回シャクってリールを一巻きするアクション
青物でよく使われるが、リールを半回転しか巻かないハーフピッチ、テンポを遅くするスローピッチと派生がある。
ロッドアクションとリーリングアクションをテンポよく組み合わせる。
アクションは違うけど同じ名前の「ズル引き」
主にロックフィッシュで使われるもので、ワームなどを海底で引きずるアクション
リールをゆっくり巻いてもできるし、リールは巻かずロッドをゆっくり持ち上げたり、横にさびいたりしてもできる。
ルアーが底についている状態もしくは、わずかに浮きつつも底から離れずにとか、底の石などに当てながら巻いてくるやり方。
ただ巻き
ここからが本題
「ただ巻いてくるだけ」と言われてるけど、何か工夫はないのか
それが「基本の巻きスピード」と「角度」と「深さ」と「ライン処理」
意外にあるでしょ 投げて巻いてくるだけでいいんだけど、その時ルアーがどうなってどの位置にあるかって言う話にもなってくるけど、そこはとりあえず無視
ただ、2〜3キャストごとに変えるといいよって言う話
基本の巻きスピード
一番重要なのが巻きスピードと思っている
どのくらいのペースで巻いたらいいのか迷いません?
潮の流れなどにより左右されるから一概には言えないけど、全くの初心者にしたら「テキトーに巻いてて合ってるの?」とならない?(自分がなってた)
自分なりの答えが100〜160BPM
BPMとは音楽(曲)のテンポの速さとかに使われる単位で、1分間に何拍刻むかと言う単位、リズムの速さ
とりあえず、YouTubeでサーフからのサクラマスヒットシーンを見まくって、巻きスピードの速さを測ってみたところ、
- ジグで140〜160
- ジグミノー、シンペン、ジグのスロー(ロッドを立てて)100
- ミノー120〜140
ヒラメでも測ってみたところ
- ミノー 100
- ジグミノー、シンペン 60〜90
- ミノー(スロードライブ)50〜60
のBPMで釣れている (これからも継続して調べる予定なので変わるかも)
これを再現するのにオススメの方法が鼻歌を歌う
巻きスピードについて人に聞くと、1秒に1回リールを巻くとか、2回巻くとかを自分はよく聞くのだが、実際に巻いてる姿を見ると明らかに違う
1秒って自分で数えると結構ばらつきが出てるし、自分で数えてもズレてる気がする。
毎日、正しく1秒を数えられる人 あんまりいないと思う ストップウォッチ10秒で止められない
しかし、歌になると同じテンポを刻めているはず
BPM100前後の曲 B’z / ミエナイチカラ、いつかのメリークリスマス
Mr.Children / ニシエヒガシエ、
安室奈美恵 / Don’t wanna cry
福山雅治 / HEAVEN、虹、桜坂
宇多田ヒカル / Keep Tryin’
米津玄師 / パプリカ
あいみょん / マリーゴールド
YUI / CHE.R.RY
中島みゆき / 地上の星
SMAP / 世界に一つだけの花
BOM140前後の曲 嵐 / Love so sweet
大黒摩季 / 熱くなれ
ORANGE RANGE / 以心電心、ビバ⭐︎ロック
DA PUMP / U.S.A
マキシマムザホルモン / F
YUI / again
ちびまる子ちゃん おどるポンポコリン
サクラ大戦 檄!帝国華撃団
YOASOBI 夜にかける、群青
BPM160前後の曲 ORANGE RANGE / お願い!セニョリータ
しぐれうい / 粛清!!ロリ神レクイエム
BPM180前後の曲 あたらよ / 僕は
やなぎなぎ / 春擬き
Ado / うっせぇわ
これらを当てはめてウォークマンで聞きながらとかやると、体調などによらず決まったリズムを刻める
メリットとして
- 前回、魚が釣れたのはこのスピードだった、この場所はこのスピードでよく釣れるなど再現性が上がる
- あえて一定の速度で巻くことにより、潮流の変化でルアーがイレギュラーアクションをした結果、それが魚にとっての食いつくタイミングになる(ヒットチャンス)
- 潮流の変化を感じやすい
- 同じルアー同じ巻きスピードを使うことにより、時間経過による変化もわかる
このBPMによるリズムの管理は例えばランニングの際にプレイリストを作成して、心配の高負荷と低負荷をコントロールしたり、心臓マッサージの練習なんかに使われる(私は地上の星を聞かされた)
BPMのまとめサイトもあるので
『BPM 曲名』とかで検索すると好きな曲のBPMがわかる
『BPM 歌手名』と検索するとその歌手の曲のBPMが一覧表示してくれるサイトがある
『BPM 数字』で曲も検索できる。
運動などで一定のリズムを刻むトレーニングなどに活用できるので探してみてほしい
ここまでがとにかく一定のスピードで巻くと言う話
ルアーの適応範囲の両端のスピード
今度はルアーの適応範囲内でのスピード調整の話。
どのルアーでも泳ぎ出すスピードと動きが破綻するスピードがある。
ルアーをキャストし徐々にスピードを上げるようにゆっくり巻いてくると、泳ぎ出しと言われるスピードに達する。
その後のスピードを上げていくとルアーの動きがだんだん大きくなっていき、最もよく動き安定したスピードを超えると、そのうち限界がきて、グルグルと回りだしたり水面から飛び出したりと動きが破綻する。
この許容されるスピードや泳ぎ出しから最も安定して泳ぐスピードまでの幅、スピードによりローリングしかしていなかったルアーがウォブリングをし始めたりと様々。
そんな細かいことは無視。 (使い分けの話になるので)
で、ルアーに対しいて「泳ぎ出しギリギリのスピード」と「破綻するギリギリのスピード」でリトリーブすると良く釣れる
ギリギリのスピードということが肝
どちら側でもギリギリ泳いでいるスピードで巻いていると、少しの潮流変化でルアーが勝手にスライドしたり、止まったり、ふらついたりすることで変化が生まれ、食わせの「間」となる
このスピードを把握して巻いていると、ただ巻いているだけなのにルアーが勝手にアクションをつけてくれるということ
「最も安定しているスピード」でももちろん釣れるのだが、よく言われている「食わせの間がない」という状態なので、ストップ&ゴーとかトゥイッチとかを入れる時に使うのがオススメ
ギリギリのスピードがいいというのは分かったけど、具体的にどのスピードなのかは、流石に使ってみないとわからない
どうやって判断するかは
- 近くで泳がせて目で見てみる(キャスト先が同じ潮流とは限らないので巻きの重さ(抵抗)で判断できるとなおよし)
- キャストしてリトリーブした時のロッドティップの震えや手に伝わる振動で判断(ロッド性能に左右される)
かと思うけど、こればかりは慣れ 練習
入門者、初心者はルアーを少しずつ増やして、それぞれのルアーの得意なスピードを探して、そこにBPMを当てはめていくのがオススメ
あと、ギリギリを攻めるやり方はジグより、ミノーの方がいい
ジグは適応の幅が少なく、潮流で変化がつきにくいので安定したスピードを探した方が使いやすい
ミノーは適応の幅が広い割に、わずかな潮流の変化でよろめいたりしてくれるイメージ
角度と深さとライン処理
リトリーブ中のロッド角度でも変化をつけられる
主に、ルアーが泳いでくる深さ(棚)を変えられるほか、動きも変わる
ロッドを立ててルアーを巻いてくると動きが大きくなりやすい
遠投した先ではほとんど変わらないが、駆け上がりが近いなど、魚が近いところにいる時は、ロッドが長めのサーフにおいては変化が大きくなる
ロッド角度を変えて巻いてみると魚からの反応が変わることもある
深さはカウントダウンと言われるテクニック
キャストしたルアーを沈める時間の変化により巻いてくる棚を変える
このカウントは人それぞれだが、早いペースで数えるに越したことはない
その方が棚を細かくチェックできるので(秒で数えると遅いと思う)
人間でも1mの高さの違いがある棚からご飯を食べるのは辛いのに、それより体の小さい魚にとっては大きな差ではないのかと思っている。(管釣りとかなら顕著に出る)
と思っているが、サクラマスジギングをやってると、ある程度追ってきているので関係ない気もしてくるw
他にも水面に落とすラインの量を変えることができるので、波の影響が高い時は、ロッドを上げてラインを持ち上げてかわすとか、風邪の影響の方が強い時はロッドティップを水面に近づけてラインを水面に落とし、風をかわすとか
あと、ラインには浮力があるので(フロロはゆっくり沈むとはいえ、海水で潮流もあると結構浮く)海面に落とすラインの量が多くしてルアーを浮かすことも
以上、ただ巻きはただ巻くだけでもいいけど、工夫もできる
ビギナーズラックと殺気
殺気を消すと釣れる、話に夢中になると釣れるなど聞いたことあると思う
殺気が実際にあるかは別として、何かに気が逸れている時に釣れることは確かにあると思う
あとは、ビギナーズラックも結構ある。
連れていった初心者がいきなりデカイの掛けるとか
これはそれぞれ違う理由で「食わせの間」が発生しているのだと思う
まず、何かに気が逸れてボケーとリールを巻いていると、リールを巻く手に力が入らず、弱い潮流の抵抗にすら手首の力が負けてくれて、巻くスピードが自然に落ちたり、止まったりすることでルアーがイレギュラー動きになり釣れるのではないか
ビギナーズラックの方は逆に手首に力が入りすぎ、ロッドの持ち方も安定しないため、安定しないロッドが無駄な力の入った手に巻かれたリールにより竿先がグラつき、ルアーにイレギュラーアクションを与えているのではないか
いずれも、食わせのまがほんの一瞬入っているのだと思う、それも自然な形で
これを意識してやれるかは分からないが、ただ巻き中にすこーしロッドを竿先10cmの間でふわふわ動かしてみるとか
何してもダメならボーっとしてリトリーブするとホントに釣れるの
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